家族や職場に知られずに任意整理できるのか
1 任意整理は家族や勤務先に知られずにできる可能性があります。 2 家族が保証人になっているケース 3 貸金業者等から訴訟を提起されたケース 4 勤務先関係の組織に対して任意整理をするケース 5 任意整理後の返済が滞ったケース
1 任意整理は家族や勤務先に知られずにできる可能性があります。
任意整理は、弁護士が債権者と直接交渉を行い、返済方法の見直しを図る債務整理の方法です。
基本的には債権者である貸金業者等と弁護士との間のみで話をするため、一定のケースを除き、ご家族や勤務先に知られずに進められる可能性があります。
まず、弁護士に相談や依頼をした場合、弁護士には守秘義務があります。
そのため、基本的にはご本人の承諾を得ている場合か、業務遂行上必要でない限り、家族や勤務先などの第三者に相談内容を伝えることはありません。
また、任意整理を依頼すると、貸金業者等との連絡や交渉は、原則として代理人である弁護士が行います。
そのため、通常であれば貸金業者等が家族や勤務先へ連絡をすることもありません。
さらに、弁護士事務所との連絡方法についても、電話をしてよい時間帯を決めておくことや、書類送付に白封筒を使用する、または事務所で直接書類を受け取るといった対応をとることができます。
このような工夫により、ご家族等に知られることなく任意整理を進められる場合もあります。
もっとも、次のようなケースでは、周囲の方に任意整理の事情を知られてしまう可能性があります。
2 家族が保証人になっているケース
任意整理の対象となる借入れについて、家族が保証人となっている場合があります。
通常、返済が滞りなく行われている間は、貸金業者が保証人に連絡をすることはあまりありません。
しかし、弁護士が任意整理を受任すると、債権者に対して受任通知という書面が送付されます。
債権者はこの通知を受け取ることで、債務者が返済困難な状況にあると判断することがあります。
その結果、保証人に対して残債務相当額の一括支払いを求める連絡が行われ、家族に事情が知られてしまう可能性があります。
3 貸金業者等から訴訟を提起されたケース
返済の滞納が長期間続いている場合などにおいては、残債務の支払いを求める訴訟を提起されることがあります。
訴訟が提起された場合、訴状は原則として債務者本人の住所宛てに郵送されます。
同居家族がいる場合には、この郵便物によって借金に関する問題を抱えていることを知られてしまう可能性があります。
4 勤務先関係の組織に対して任意整理をするケース
借入先が勤務先である場合や、勤務先の関連組織(共済組合など)である場合、その債務を任意整理の対象とすると、勤務先に事情が伝わることになります。
ただし、状況によっては、任意整理は整理の対象とする債権者を選ぶことが可能です。
そのため、複数の借入先がある場合には、勤務先関係の借入れを対象から外し、その他の債務のみを整理の対象とする方法が検討されることもあります。
5 任意整理後の返済が滞ったケース
任意整理の交渉の過程で、和解条件として勤務先に関する情報の提供を求められることがあります。
その場合には、勤務先の名称や連絡先を債権者に伝えることになります。
そして、和解が成立した後の分割返済が滞ってしまうと、債権者が勤務先へ連絡を行う可能性もあります。


























